Presence of soul/Blinds

Presence of soulの翳りの世界、それはもう潜在意識に向けた深い深い情念への誘い… ゆらゆら帝国の奇才エンジニア中村宗一郎氏をトータルエンジニアリングに招き、儚く翳りながら揺らぐ女性ヴォーカル、強烈に轟くギターの渦、リズムの唸り、そして幻想的に染み込むメロトロンの幽玄な響き、シューゲイザー、ポストロック、エレクトニカ、アンビエント、すべてを内包するサウンド、強烈な音と神秘な響きが錯綜するエクスペリメンタルミュージック。全8曲

1. seven mortal sins and seven doors
2. sink low
3. lost
4. whitenoise snowfall
5. ephemera
6. Rule
7. forgiven
8. tightrope

メロトロンは70年代プログレッシヴロックの最も重要な鍵盤楽器であるが、その使い勝手の悪さゆえにいつの間にか消えてしまった幻の楽器である。

ところが90年代に現れたスウェーデンのモンスターANEKDOTENによってその儚き幻想的な音が見直され、遂にはシガーロスやリンキンパークすらも導入する現代の楽器として甦りつつある。

あの独特な音はメロトロンでしか再現できない、微妙な揺らぎがあるからこそだろう。

そして日本のポストロックを代表するPresence of soulが選んだ道もメロトロンと轟音の融合だった。むしろ彼ら自身の強みである翳りをさらに深く追求したらメロトロンが必要だったという流れかもしれない。

しかもアルバムのエンジニアが日本を代表する異質なエンジニアである中村宗一郎によるものなのだから悪いはずがない。

Presence of soulの広がる轟音を見事に捉え、我々の体をライヴ空間へと一気に誘うマジックがある。

ポストロックのまた新たな世界が見える一枚としてここに推薦したいと思う。

(ArchAngel編集長 竹川真)
型番 WRP-1001
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